アロマセレクト ブログ
立ち入り禁止について
アロマの工場は立山山麓森林組合さんの上市支所内にて営んでいます。
この工場、時間外(あるいは誰も関係者がいない時間帯)は部外者が立ち入りしないように鎖でバリケードが張られています。
ところが何かおかしい。。。
立ち入り禁止が敷地の外に向かって書かれているのではなく、内に向かって書かれているのです。
つまり、坂本が工場にいるときに、外界に出ていってはいけない!という忠告でしょうか。
工場に住み着きなさい、ということ?
外から入ろうとするとこんな感じ。
さて、そんなことはさておき、抽出のお話をしましょう。
同時抽出
工場には抽出機が2台ありますが、先日ニオイコブシも仕入れましたので、1台はクロモジ、もう1台はニオイコブシを抽出しました。

クロモジ(上野起与人さん撮影)

ニオイコブシ(上野起与人さん撮影)
通常は抽出機2台で、同じ樹木の精油を同時に抽出する方が、樹木の粉砕や分別など含めて全体的な作業としては効率が良いです。
では何故、2台でそれぞれに1台ずつクロモジ、ニオイコブシを抽出したのか???
答えは簡単です。坂本の好みです。
抽出中はその精油の香りが工場内にも漂います。
クロモジとニオイコブシのブレンドの香りを楽しみたい気分だったのです。
それぞれ成分は豊富に含まれていますし、ニオイコブシは調香師いらずと言われる代物です。

ニオイコブシ精油
クロモジはクロモジで、何とも上品で豊かな香りを含んでいます。

クロモジ精油
それぞれ単独でもぜひとも楽しんでもらいたいものです。
ブレンドに効果あり!
さて、ブレンドするとどんな香りになるのでしょうか。
(坂本の主観ですが・・・)
ニオイコブシの視点から見ると、香りが柔らかくなります。
クロモジの視点から見ると、香りに奥行が増します。
香りの強さはややニオイコブシの方が上なので、どちらかと言うとニオイコブシをベースにした香りのような感じになります(ブレンドの割合にもよります)。
経験上、ニオイコブシとクロモジのブレンドはすこぶる評判が良いため、同時抽出に踏み切ったのです。
うーん、これが何とも良い香りでした。
クロモジは1kgから約1ml、ニオイコブシやそれよりもやや少ない分量が抽出されますが、工場の中はどのような香りかというと、何となく両者が拮抗している風に感じられます。
周りに樹木があるせいか、香りも、より樹木を感じられるような気がします。
不思議ですね。
精油以外の成分もきっと工場内に飛び回っているのでしょう。
さて、ブレンドの効果ですが、先日のブログでも記載しましたが、興味深い知見だったのでもう一度記しますね。
工場見学会と香りの知見
https://aroma-select.jp/blog/889
以下、上記ブログから再掲載
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Aという成分に対して脳のAAという場所が反応するとします。
Bという成分に対して脳のBBという場所が反応するとします。
ところが、AとBをブレンドしたものに対しては単純に脳のAAあるいはBBという場所が反応するだけでなく、別の場所のCCという場所も反応するらしいのです。
成分の効果・効能はきちんとAの作用とBの作用が残るらしいですが、脳の仕組みとしては別の場所も反応するというのは実に面白い現象ですね。
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なお情報源は、株式会社プロジェクトデザインの仲間であり、大学時代に香りと脳の反応の研究をしていた中雄樹(ナカ・ユウキ)くんです。
名前の中に樹木の樹という文字が入っていますね。
これは何かの偶然か?
アロマ分野にて新しい知見をさらに、もたらしていただきたいです。
話を戻しましょう。
坂本としても、心のどこかでこのブレンドの効果を求めていたのかもしれません。
その求めが同時抽出という行動につながったのでしょうか。
一般的にはクロモジとニオイコブシはそれぞれ下記の作用を持っていると言われています。
クロモジ ・・・ リラックス、安眠 ⇒ 例えば寝る前におすすめ
ニオイコブシ ・・・ 集中力・判断力の向上 ⇒ 例えば朝の目覚めにおすすめ
つまり作用としてみるとそれぞれ逆の作用です。
そういう意味ではブレンドを避ける方もいらっしゃるかもしれませんが、経験上、この2つのブレンドはありです。
まさに相乗効果を発揮しているような感じがします。脳の異なる部分に作用するならば、それぞれの効果を打ち消しあうのではなく、どちらの効果も発揮する可能性がある、と言われるように、それぞれの良い部分が出てきているように思えます。
気分によって、疲れをリカバリーしたいときでも、リラックスしたいときでも、どちらにも通用するような万能な作用があるような気がします(実証はしていません、繰り返しですが、坂本の主観です)。
実際に香りとしてもブレンドの評判は本当に良いです。
究極のブレンドも興味あり!
今はそれぞれ別々の機械で抽出していますが、ぜひとも樹木の段階からブレンドして抽出してみたいくらいです。
精油の名前は、クロコブシもしくはニオイモジというのはどうでしょうか。
樹木段階からブレンドするので、その混合量、あるいはクロモジやニオイコブシの植生によって毎回毎回香りに差が出てきそうです。
でも、とてもとてもやってみたいです。
ラベルの注意事項をもう一つ増やさなくてはならないですね。
この精油ブレンドは、坂本の気分によってブレンド量が変化しております。
それはなかなかやらないと思いますが、クロモジとニオイコブシの両方が工場にある間は、同時抽出を楽しむことにしたいと思います。
同時抽出の現場に居合わせたい!という方は、気軽にお問合せくださいませ。
注意)
なお、坂本が忙しくなってくると、効率を追い求めるため、別種の同時抽出はしなくなってしまいます。
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