アロマセレクト ブログ
本格的に暑い夏がやってきましたね。
今朝のオフィスへの出勤時にビジネス鞄を持ってくるのを忘れてしまった坂本です。
けれど、差支えなさそうなので、本日は取りに戻りません。
坂本にとってのビジネス鞄っていったい何なのでしょうか?
持って帰って部屋において、翌朝、またそのまま持ち出す。
持って帰る必要あるの?と自身に問いかけております。
さて、そんな本日は、ようやく香りと脳の仕組みに関する第三弾といきたいと思います。
こちらのシリーズは、アロマセレクトに4月から加わった中雄樹くんの論文をもとに書いているものです。
改めて、中雄樹くんです。
1. これまでの復習
このシリーズは、前回から2か月半もの時間が経過してしまいました。
何故って、中くんの論文が難しく、理解するのに時間がかかってしまったからです。
皆さんも、以前の内容について忘却の彼方かもしれませんので、簡単に記しておきます。
4月19日 匂い判別のメカニズム ~精油の香り~
https://aroma-select.jp/blog/759
<内容>
香りを判別するということは、生物が生きていく上でとても重要である。
4月25日 精油博士の独り言 匂い判別のメカニズムVol.2 ~香りの判別~
https://aroma-select.jp/blog/787
<内容>
香りを判別するメカニズムとして、大まかな判別と詳細な判別というプロセスを経ている。
そして前回の最後に述べさせていただいた、香りの元の成分の認識に、濃度は関係ない ということについて今回述べさせていただきます。
第2回のブログでは、様々な香り成分について、脳のどこが反応しているのか、という情報をもとに結論に至りました。
今回は、脳のどこが反応しているのか、ということに加えて、反応の仕方が時間経過によってどのように変わってくるのか、ということも考察に取り入れています。
2. 結論
今回は結論から言った方が分かりやすいでしょう。細かな考察をせずとも直感的に分かります。
自宅でカレーライスを作っていたとして、少々香りが弱くとも家から離れた場所でも、カレーライスであるということが分かりますよね。家に到着して香りが強くなって初めてカレーライスであるということが分かるわけではありませんよね。
香りの強弱は香りの判別には関係ないのですよ、ということです。
3. 簡単に(?)解説
こちらのグラフをご覧ください。
Ala アラニン
Ser セリン
Lys リシン
アラニンとセリンは構造の似た物質です。
説明すると混乱するかもしれませんので、このグラフから読み取れることを述べてしまいます。
似た用な物質であれば、最初は脳が同じような反応をするけれども、時間が経つにつれて異なる反応をします。
最終的には、似たような構造をしていて似たような香りであっても、結局は脳が異なるものを異なるものとしてきちんと判断する。
とある成分Aの中に、脳に強く影響を与える構造部分X、脳に弱い影響を与える構造部分Yがあったとして、最終的にはXとYの相対的な強弱は香りを評価する上で重要ではありますが、XやYの絶対的な濃度で判別するわけではないのです。
成分の判別には香りの強弱は関係ない。
本日覚えることはこれに尽きます。
クロモジの香りであろうと、ニオイコブシの香りであろうと、あるいはタテヤマスギの香りであろうと、工場に入ってほのかな香りがする時点で、どの精油を抽出しているのかが分かります。
抽出機に近寄って香りが強くなって初めて気づくわけではありません。
やはり香りの判別に香りの強さは関係ありません。
4. 心身への影響にはご注意
もっとも、香りの強弱によって身体への影響は異なりそうですね。良い香りであっても、その香りが強すぎると気分が悪くなることもあるかと思います。
化学薬品の香りを確認するときは、本来は直接、薬品に鼻を近づけるのはNGです。
手であおって香りを確認するのが正解です。
モデルは前回にスタッフ紹介させていただきました古野知晴さんです。
自称・化学者の坂本も専門家ぶって、精油(エッセンシャルオイル)の香り確認も当初はそのようにしていましたが、今では直接鼻を近づけて香りを確認しております。
5. 余談
精油の取扱いについて、以前にブログで報告させていただきました。
精油使用時の注意事項
https://aroma-select.jp/blog/843
1.目に入れない
2.皮膚に直接つけない
3.3歳未満の子供の手の届くところには置かない
4.直射日光を避ける
5.飲まない
6.火気厳禁
これらのほとんどを坂本が試してみたのですが、5の飲まないというものは試したことがないし、試す勇気もない、というものでした。
先日、ほんのちょっと精油が飛び散って、ある程度まとまった量が口の中に入ってしまいました。
直感的に、これはまずいぞ!と思いました。
その時は苦味を感じてしまいましたが、飲むと毒物であるに違いない!というのが坂本の直感です。
すぐにうがいをしましたが、危険を感じてしまいました。
とは言え、実はニオイコブシだけはもう一度試してみたい、、、と思ったりしています。
ニオイコブシは別名カムシバ(噛む芝)と呼ばれ、お菓子がわりに山の中で噛んでいたと言われる代物です。
こちらはどんな味がするのでしょうか。成分分析した結果からも、まとまった量を摂取するのはよろしくないことは分かりますが、ほんのちょっとなら甘いのかな?
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