アロマセレクト ブログ
こんばんは。
坂本です。
いつもは完全に寝ている時間帯ですが、たまには岩瀬嬢を真似して夜にブログを更新してみました。
(深夜はさすがに無理です・・・)
そんな坂本ですが、最近はアロマスプレーを作ったりバスボムを作ったり、自然とするようになってしまいました。
すっかりアロマ男子になってしまった感じがありますが、周囲の方々はあまり坂本のことをアロマ男子とはいってくれませんね。
男子という年齢ではないからでしょうか? そういう問題でもない? 問題はもっと多い?
このままでは自称・アロマ男子です。
さて、そんなアロマ男子の坂本ですが、本日はバスボムを作ってみよう。
もといバスボムを正しく作ってみようと題してブログを掲載させていただきます。
正しくと言っても、坂本のテリトリーである化学的な視点からの正しい作り方です。こういうのって理論や理屈よりも生活の知恵の方が正しいこともありますので、あしからず。
とは言え、本日は坂本的にはアロマを使う上でけっこう重要なことを書いたつもりです。安眠効果抜群のブログともっぱらの評判なので本日は結論から書いておきます。
結論
バスボム(某メーカーのバブみたいなもの)を作る時、クエン酸と重曹と天然塩と精油を混ぜて固めて作りますが、混合比率はクエン酸を大さじ1杯に対して重曹を大さじ1杯+小さじ1杯にしましょう。おすすめはクエン酸は大さじ2杯、重曹は大さじ2杯と小さじ2杯、精油は最大5滴です。天然塩は大さじ1杯で。
では、いつものように中身を突っ込んで書いていきたいと思います。
一般的な作り方の例
まず、そもそもバスボムですが、どんなものか分かりますでしょうか?某メーカーのバブみたいなものと述べましたが、お風呂に入れるとシュワシュワシュワーと泡がでて溶けていく入浴剤です。
バスボムの作り方もホームページのあちらこちらに掲載されていますね。
使用する原料は下記の4つ。使用量はレシピが様々ですが、例えば、
- クエン酸 小さじ2杯
- 重曹 大さじ2杯
- 天然塩 小さじ2杯
- 精油(エッセンシャルオイル) 1~5滴
他の配合比率もありますが、とりあえず上記の作り方もあるようです。
これらをお皿の中で全て混合して、割り箸でよ~く、かき混ぜた後、ラップでくるんでおにぎりを握るようにして固めましょう。なんとなく固まったなと思ったらラップの上部を輪ゴムで縛って1日放置してください。
もう一度同じ画像を。
うまくいくと完全に固まります。(失敗することもあります。ラップの中で気泡が出てきて冷たくなります。失敗したら失敗したでそのままお風呂にいれちゃいましょう。)
固まったバスボムをお風呂の中に入れると泡が出て溶けていくのと同時に入っている精油の香りが広がります。
ちょっとした贅沢な至福の一時です。
市販のものよりも、精油を使った手作り品は優しい香りがしますよ~。
二酸化炭素が出たぞ
まず、泡の正体。これはご存知の方も多いかと思いますが、二酸化炭素です。
気体の二酸化炭素(CO2)が発生して、気泡となります。
どういう原理で二酸化炭素が発生しているのか見る前に、まずはそれぞれの原料を化学的に見てみましょう。
クエン酸は化学式で書くとC6H8O7です。炭素と水素と酸素からできています。
C:炭素
H:水素
O:酸素
どんな物質かちょっとわかりづらいですね。書き方を変えてみましょう。
C(OH)(CH2COOH)2COOH
えっ?ますます分からなくなってしまいましたか?
絵にしてみます。
一つの炭素原子を中心に手が4本伸びています。
その先にあるのが、それぞれ、OHが1つ、CH2COOHが2つ、COOHが1つです。
中心の炭素Cの先にあるモノに分類して書いてみたのがC(OH)(CH2COOH)2COOHです。
さて、重曹は化学っぽく言うと炭酸水素ナトリウムという物質です。
化学式で書くと、NaHCO3です。ナトリウムと水素と炭素と酸素からできています。
Na:ナトリウム
です。
クエン酸・C(OH)(CH2COOH)2COOH と重曹・NaHCO3は水の中で反応する性質があります。
どんな反応かというと
1つのC(OH)(CH2COOH)2COOHと3つのNaHCO3が反応して、
1つのC(OH)(CH2COONa)2COONa(クエン酸ナトリウム)と3つのCO2(二酸化炭素)と3つのH2O(水)が出来上がります。
(クエン酸1個と重曹3つがひとかたまりで化学反応を起こしています。)
化学反応式で書くと
反応前:C(OH)(CH2COOH)2COOH + 3NaHCO3
→ 反応後:C(OH)(CH2COONa)2COONa + 3CO2 + 3H2O
ナトリウムの数、炭素の数、酸素の数、水素の数は反応前と反応後で同じ数だけありますね。
ぜひ数えてみてください。
ちょっと脱線しますが、この反応は全体としては吸熱反応と言われています。周りの熱を吸っちゃって、周囲を冷たくしてしまいます。
お風呂の中では分からないかもしれませんが、作る時に失敗してシュワシュワし始めたら、上記の反応が進んでしまっていると思ってください。上記の反応が進む過程で吸熱反応ということで冷たくなってしまうのです。
(正確には発熱反応と吸熱反応のどちらも発生しているのですが、吸熱の方が強いのです。)
正しい割合で混合しよう
過不足なく反応させようと思ったら、クエン酸の分子1つに対して、重曹(炭酸水素ナトリウム)の分子を3つ混ぜてバスボムを作るのが良いでしょう。
水素の重さを1とすると、クエン酸の重さは192、重曹(炭酸水素ナトリウム)の重さは84です。
※水素原子の重さを1とすると、炭素は約12、酸素は約16、ナトリウム原子は約23の重さです。クエン酸と重曹の重さを計算してみてください。例えば炭酸水素ナトリウムはナトリウム23が1つ、水素は1が1つ、炭素は12が1つ、酸素は16が3つです。
※さらに具体的に言うと、水素原子が6×1023(10の23乗)個集まると1g、クエン酸分子が6×1023(10の23乗)個集まると192g、重曹分子が6×1023(10の23乗)個集まると84gになります。
もう少し詳しく計算してみましょう。
バスボムを作る時に、クエン酸192gを使用するとしたら重曹(炭酸水素ナトリウム)は84g×3 = 252gを使用すると過不足なく反応します。
さて大さじ・小さじの目安ですが、
クエン酸も重曹も小さじ1杯は約3g、大さじ一杯は9gほどです。(重量計がなかったので測ってません。ネットで調べてみました・・・すみません)
クエン酸や重曹の純度にもよりますが、純粋だとして、上記のさじの重量が正しいとすると、およそクエン酸を大さじ1杯9gに対して、重曹は小さじ4杯(=大さじ1杯+小さじ1杯)12gが良いでしょう。
レシピは様々ありますが、なるべくクエン酸と重曹は上記の割合で混合することをお勧めします。
重曹とクエン酸が上記の割合で反応すると、中性になりますが、クエン酸が過剰だとお風呂が酸性、重曹が過剰だとお風呂がアルカリ性になります。
特にクエン酸は強めの酸性なので過剰に入れるのは禁物です。せいぜいクエン酸大さじ1杯と重曹大さじ1杯の割合くらいにしておきましょう。これくらいの酸性なら皮膚が弱くなければ大丈夫です。
重曹は弱アルカリ性ですのでそれほど影響があるわけではないですが、でもやはり過剰にならない方がいいでしょう。
アルカリ性はタンパク質を溶かします。
強いアルカリ性のものが目に入ると失明の恐れもあります。
せっけんはアルカリ性ですね。せっけんを触ると分かるようにアルカリ性はぬるぬるしています。
なかなか水で洗い落とせなかったりします。目に入ると水でなかなか洗い流せなくなって失明してしまう可能性があります。
肌は弱酸性だと言うのは有名です。お肌に優しいように弱酸性のシャンプーもたくさん販売されていますね。
まとめ
まとめますと、正しい知識で楽しくアロマを営みましょう、ということです。
あ、ちなみに天然塩を入れるとほどよく水気があってバスボムが固まりやすいですし、お風呂でもお塩が肌に馴染みます。天然塩は二酸化炭素を発生させる上ではあまり関係ありませんお使いになることをお勧めします。入れ過ぎると肌がヒリヒリしますので控えめに。
余談ですが、普段(プライベート)は上記のような理屈っぽい話はしないように気を付けております。
以前に結婚できない男というドラマがありましたが、このような話をしているとモテない!ということを学習しております。
さて、夏の夜のバスボムにおすすめの坂本チョイスは、、、

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ちょっと涼し気な香りが感じられますよ。
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