アロマセレクト ブログ

セミナー報告 ~精油と森林資源~
更新日 2016/8/4(木)

7月末にD&DEPARTMENT TOYAMAさんにてセミナーを開催させていただきました。

 

工場見学会あるいは精油セミナーといった形で、精油(エッセンシャルオイル)関連の話と取り巻く環境についてお話することも多いのですが、今回はD&DEPARTMENTさん主催で開催させていただきましたので、共通理念に近い部分で、普段よりも環境に重点を置いてお話をさせていただきました。

 

富山の森林(上野起与人さん撮影)

富山の森林(上野起与人さん撮影)

 

アロマセレクトの理念として、環境との共生も目指しています。

ちょくちょくと環境や自然のこともブログで報告させてもらっていますが、精油事業の根幹として、環境との対話や共生は絶対にはずせない部分なのです。

 

今回は、アロマセレクトの精油の原料となる樹木についていくつかの分類方法と合わせて一般的な使用方法や自然のお話に広げて述べさせていただきます。

 

 

 

原料の樹木について

 

アロマセレクトで通年で販売をしている精油として、原料となる樹木は6種類、精油は8種類あります。

 

クロモジ、タテヤマスギ、ニオイコブシ、ヒノキ3種、アスナロ、ミズメザクラです。

 

ヒノキは心材からも抽出できますし葉からも抽出できます。あらゆる部分から抽出できますが、部位によって香りも異なるため3種類の精油を販売しているのです。

 

 

一般的に樹木を分類するとして様々な切り口があります。○○科あるいは××属といった風に細分化することもできますが、今回はもう少し広いくくりでお話してみます。

 

 

 

広葉樹と針葉樹

 

多くの人が葉というとイメージするような、いわゆる広い形をした葉を持つ樹木が広葉樹です。

一方の針葉樹の代表はスギです。

葉をみてみましょう。

 

タテヤマスギの葉(上野起与人さん撮影)

タテヤマスギの葉(上野起与人さん撮影)

 

 

葉が針のようになっていますね

針のように尖っていなくとも、細い形状をした葉がついているものが針葉樹です。

 

 

アロマセレクトの場合、

広葉樹はクロモジ、ニオイコブシ、ミズメザクラ。

針葉樹はタテヤマスギ、ヒノキ、アスナロ

です。

 

 

葉の形だけでなく、使用方法として決定的な違いがある傾向があります。

特にアロマセレクトで使用している針葉樹は真っすぐ育つ性質があるので、建材として使われます

スギを使った家もありますし、ヒノキと言えば新築の香りを思い浮かべますよね。

 

タテヤマスギではなく富山の西部に分布するボカスギは成長が早いため、利用も多くされています。ひと昔前は電柱にもボカスギが多く使われていました。

 

 

木の電柱なんて今ではほとんど見ませんよね? (私はちょくちょく見覚えがあるのですが・・・年齢層がばれてしまいますかね?)

 

D&DEPARTMENTさんのセミナーでも若い方は、木の電柱を「聞いたことがあるような・・・」とちょっと歯切れの悪い感じでしたが、そういう使い方もあったということを知ってもらえたかと思います。

コンクリートが不足したら、ぜひスギを使った電柱を復活させましょう。

 

また、ボカスギはタテヤマスギと比べると成長が早い分、年輪の幅も広いのが見た目の特徴です。

 

その他にアスナロはヒノキと似た形状の樹木ではありますが、防虫効果も高い樹木ということもあり住宅の土台にも使われます。

 

最近流行の天然のアロマスプレーに使用する人が多いのも、この防虫効果に由来することでしょう。

 

 

 

高木と低木

 

これらは木の高さで定義することが多いですが、地域によっても慣用的に微妙に異なったりしますので、ここでは分かりやすく5メートルを境にしてみましょう。(正確には中木の分類もあります。)

 

高木はタテヤマスギ、ヒノキ、アスナロ、ミズメザクラです。

低木はクロモジとニオイコブです。

 

特にタテヤマスギやヒノキが真っすぐと高く伸びる様は近くから見ると自然の凄さを感じられます。

 

 

真っすぐ育つ木

真っすぐ育つ木(上野起与人さん撮影)

 

 

 

これを見るだけでも森林浴をした甲斐があるものだ、なんてい思うこともあります。

 

 

そして、一般的にこういう分類はしないのですが、アロマセレクトとして重要なのはこちらです。

 

 

 

間伐材と非間伐材

 

お分かりのとおり、これらは樹木の分類ではありません。

どんどんと利用を進めたい原料なのか、場合によっては抑制が必要なのかといった重要な判断基準になります。

世界には乱獲によって絶滅危惧種にもなってしまった樹木もあります。

さて、アロマセレクトの実際の状況としては、

 

間伐材はクロモジ、タテヤマスギ、ヒノキ、アスナロ。

一方の非間伐材はニオイコブシとミズメザクラです。

 

スギやヒノキ、アスナロは例えば、森林整備のための枝打ちもあれば、森林として切り出したときに不要となる枝葉や角材を作る時の端材など、様々な形で廃材となっています。

 

クロモジはスギ林の中に自生することが多く成長スピードも速いため、スギの健全な生育のために刈り取られることの多い樹木です。

 

 

ニオイコブシは特に用途もないようですが、綺麗な白い花を咲かせますので観賞用に良いかもしれません。香りもフルーティーなので、目で見て香りも楽しむという意味でも素敵な樹木だと思います。

匂い袋なんかにも活用できると良いですね。

 

ミズメザクラはとても固くて丈夫なため、家具に使われたりあるいは餅つきの臼に使われることもあるそうです。臼は今はケヤキが多いようですね。

 

そのような用途がありますが、間伐材についてはさらに有効利用を進めたいと思いますし、非間伐材は持続的な成長ができる範囲で、自然の精油を分けてもらえれば、と思います。

 

特にニオイコブシは枝も柔らかいので、成長したものも、抽出用に容易にチップにすることが可能です。若い樹木を育てながら循環の範囲で利用を進めたいと思っています。

 

 

 

森林の変動

 

約50年間、日本全体の森林面積は変動していません。一方で森林蓄積と言って体積自体はどんどん増加しています。ようは、樹木が成長して太くなっているということですね。

以前のブログでも掲載しましたが、富山では伐採している量の3倍の量の樹木が生育していると森林組合さんから聞いています。

 

自然との共生と言う意味では、人が手入れしつつ、樹木も適度な量を使用して、健康な森林を一緒に育てていきたいと思っています。

適度な量の使用にはまだまだ全然足りない状況です。

 

家を建てる時も今よりももっと国産材を使用したいですね。

多くの食材が日本のブランドとして高価格で販売されているように、日本の材木も高級原料として輸出もできると嬉しいですね。

 

 

森林と共に生きていくために環境の状況は常に知っておきたいと考えています。

 

以上、本日のブログは原料となる樹木と森林状況の概要でした。

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