アロマセレクト ブログ

二酸化炭素と水の話
更新日 2016/9/29(木)

鉄は熱いうちに打ちましょう。

昨日のブログで、精油(エッセンシャルオイル)の源とも言える二酸化炭素と水についてそれぞれの構造を紹介しました。

 

光合成のお話
https://aroma-select.jp/blog/1613

 

ブログの最後に、二酸化炭素と水は似たような構造をしているように見えるが、二酸化炭素は炭素と酸素2個が直線状に並んでいる一方で、水は酸素と水素2つが折れ曲がっていることを紹介しました。

 

二酸化炭素

二酸化炭素

 

水

 

 

その理由は後日と書いておりますが、そういうパターンの場合、坂本は、いつ書くか分かったものではありません。

 

二酸化炭素と水は、精油(エッセンシャルオイル)を語る上で、坂本にとってはとてもとても重要な物質です。

なので、早速本日のうちに書くことにしました。

ということで、(富山の?)水と二酸化炭素をもう少し深く解明してみましょう。

 

えっ?もはや精油と関係ないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、どんどん深いところへ行ってみましょう。

 

 

 

 

結合の正体

 

さて、本題です。

精油の構造をお話する中でも何度かお話ししましたが、リモネンやリナロール等々、構造の中心となる炭素、水素、そして酸素についておさらいです。

 

炭素、水素、酸素は、他の元素と結合するための手をそれぞれ何本持っているでしょうか。

 

答えは、、、

 

炭素は4本

水素は1本

酸素は2本

 

です。

 

二酸化炭素と水を見てみてください。二酸化炭素の炭素は4本の手を持っていますよね。

両端に酸素が1個ずつありますが、それぞれの酸素と2本の手を使ってがっちりとつながっています。

同様に酸素は手が2本ありますし、水素は1本しかないのが分かるかと思います。

 

この手の正体はいったい何なのでしょうか?

 

答えは電子です。

電子って聞いたことありますでしょうか?

原子を構成する物体です。(電子以外にも原子を構成する物体はあります)

 

この電子同士は引きあう性質を持っていますし、逆に近づきすぎると反発してしまいます。

炭素の持っている電子1個と水素の持っている電子1個がほどよい距離で近づいたときに、炭素と水素が安定的な近距離を保ち、いわゆる結合という状態になるのです。

 

電子は基本的には2つ組み合わさって一つの結合を作ります。

電子は2個でペアになると安定するのです。

 

物事のほとんどのものは安定する方向へと進みます。

例えば水は高いところよりも低いところにある方が安定しますので、上から下へと流れます。

つま先立ちして不安定な状態を続けていても、いつかはかかとをついて安定した状態に変わってしまいます。

 

電子も、より安定な状態へと向かうのです。

 

ちなみに、該当する原子が電子をいくつ持っているかというのは、炭素や酸素、水素など、種類によって異なります(逆に言うと電子(及びそれと対になる陽子という物質)の数によって元素が決まるとも言えます)。

 

それぞれの元素がわりと自由に動き回る電子をいくつ持っているかと言いますと、

 

炭素:4個

水素:1個

酸素:6個

 

あれ?なんだか持っている手の数と同じようにも見えますね。けれど酸素はちょっと違うような・・・。

(さらに正確にお話すると複雑になってしまいますが、これを聞きたい方は工場で坂本による化学講座を受講してください。えぇ、特にそんなカリキュラムは設けていませんので随時どうぞ)

 

 

例えば水素や炭素についての絵としてはこんなかんじです。

 

水素の原子

 

 

水素は水素の原子核というものの周りに1つの電子がさまよっています。

 

炭素の原子

 

 

炭素は炭素の原子核というものの周りに1つの電子がさまよっています。

 

 

 

結合するってどういう状態?

 

結合するというのは、冒頭で軽く触れましたが、それぞれの原子から電子を1つずつ提供してペアを作った状態です。

分かりやすく平面図で書くと、水はこんな感じになります。

 

水の電子配置

水の電子配置

 

酸素の持っている電子6個と水素の持っている電子1個(水素は2個)でうまく配置されましたね。

電子がペアになって安定しているように見えますよね。

さて、もう一つ安定という観点で見てみましょう。

電子のペアだけを見るのではなく、全体に注目してみましょう。

 

電子のペアをバランスよく配置された状態が全体としてはもっとも安定した形となります。

ちょっとわかりにくいので絵をお見せします。上の図はあくまでも分かりやすく平面に書いただけです。

実際の世界は三次元なので、立体的に書いてみます。

 

水の立体構造

水の立体構造

 

電子配置としては、これがもっとも安定した形となります。

正三角錐のど真ん中に炭素の原子核があって、正三角錐のそれぞれ4つの頂点方向に電子のペアがそれぞれ配置されます。

そのうちの2か所に水素の原子核がある状態です。

 

酸素1個と水素2個だけ見てみると、折れ曲がってますだしょ?

 

ということで水は酸素と水素が直線状に並ばない折れ曲がった形をしているのです。

 

 

一方の二酸化炭素の場合は、こんな感じです。

 

 

二酸化炭素の電子配置

二酸化炭素の電子配置

 

炭素を中心に見てみると、炭素は2本の手を使って一つの酸素と結合しています。

電子配置的には、4本の電子をそれぞれ正反対に持ってくる状態がもっとも安定します。

つまり酸素と炭素の原子核を見てみると直線状に並んだ状態がもっとも安定した状態と言えます。

酸素の周りの電子はまたそれぞれバランスよく陣取りますが、酸素と炭素の位置関係には影響を及ぼしません。

 

 

ということで、精油(エッセンシャルオイル)の源である二酸化炭素は直線構造、水は折れ曲がった構造となるわけです。

こういうことを書いていると、ますます精油のことが好きになってしまいますが、皆さまはいかがですか?

 

なお、念のために再確認です。ブログ途中で記載しましたが、やや話を簡略化しています。

 

さらに詳細を聞きたい場合は、坂本まで。

ブログでは、、、書かないかな。気が向いたら書くかも。

 

どうしても気になる方は、google先生に聞いてみてください。

キーワードは、水、二酸化炭素、σ(しぐま)結合、π(ぱい)結合、sp混成軌道、sp2混成軌道、といったところになります。

 

 

 

余談

 

それぞれの原子によって電子の数は決まっています。電子は一般的にマイナスの電気を帯びている物体です。原子全体で見てみると、は基本的には電気的にプラスにもマイナスにもならないように電子と対となるプラスの電気を帯びた陽子という物体を持っています。

逆に言うと、電子や陽子の数によって元素の性質が決まります。この数を操作して新しい元素を創り出そうという取り組みが先般、科学ニュースで派手に流れていましたね。日本で初めて発見した(というか作り出した)元素ということで、ニホニウムという名前になりそうですね。(二ホンという言葉を元素名っぽくした名前です)

科学界としてはものすごい快挙ですので、気が向いたらニホニウムで検索してみください。

Pocket