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精油の抽出技術~水蒸気蒸留について~
更新日 2015/11/10(火)

本日は、精油抽出の技術について紹介したいと思っています。

アロマセレクトでは、精油は「水蒸気蒸留」という方法で抽出しております。

水蒸気蒸留というのは、古くからある手法でありながら非常に優れた抽出方法です。

精油のような100数十度から200数十度の低沸点の物質を安定的に抽出することのできる方法なのです。

安定的にというのは、目的の物質が壊れない、構造の変化をほぼ起こさないという意味です。

ちょっと脱線しますが、「低沸点」と言っても化学を専攻していた私から見た場合の話です。人によっては100度以上ですので高沸点と感じる方もいると思います。立場によって物の見方の違いがあるのも面白い点ですね。

さて、我々の水蒸気蒸留は常圧100℃で加熱することによって、精油を「気化」し、気体となった精油と水蒸気を冷却して液体に戻します。100℃なのに100数十度や200数十度の精油を取り出せるの?と思う方もいるかもしれませんね。

取り出せるのです。

上述のように精油を「気化」させるというのがポイントです。精油を「沸騰」させるわけではないのです。

例えば、水について考えてみましょう。

水の沸点は100℃ですが、常温の空気中にも水蒸気って含まれていますよね。

沸点以下でも液体の表面から少しずつ気体になるのが、気化です。(沸点に達することで、液体の内部からグツグツと気体に変わっていくのが沸騰です。)

沸騰ではなく「気化」を利用するのが水蒸気蒸留の特徴で、精油の気化を促すことのできる手法なのです。

さて、水蒸気蒸留で抽出した精油は、蒸留に使用した水と一緒に抽出器から出てきますが、受け取ったビーカーの中で自然と分離します。

 

精油の抽出

クロモジ精油の抽出(抽出回数3回の合算)

 

写真はクロモジ精油の抽出風景です。上部の黄色い層と下部の透明な層に分かれているのがわかりますか。

この上層部分がクロモジの精油です。(抽出中で上のチューブからポタポタ垂れてきているため、泡になっています。)

クロモジの樹木を新しいものに入れ替えながら3回繰り返して抽出した精油を合算してこれくらいの分量となります。

一回だけでは、上澄みのようにうっすらと見えるだけということも多々あります。

抽出作業を終えてして、しばらく時間を置くと泡もなくなり、精油と水が綺麗に上下に分離します。

この上部の部分のみを取り出したものが、精油として販売されるわけです。

他にも化学分野から見た精油抽出についてお伝えしたいことが山ほどあります。

 

・水蒸気蒸留で何故、気化が促されるのか

・精油と水は何故、混ざらないのか

◎実は、分離した精油にも目に見えないほどの水が混入しているが、それを除去する方法

などなど。

 

次回は、◎の実際に製品化するにあたり、精油に含まれる目に見えないほどの水をどうやって除去しているかについてお話してみたいと思います。

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