アロマセレクト ブログ

精油の脱水について
更新日 2015/11/12(木)

先日11月10日のブログにて水蒸気蒸留の技術的な面をお話させていただきました。

http://aroma-select.jp/blog/513

今回は蒸留後の脱水作業についてお話したいと思います。

通常、精油と水は混ざりません。というのも語弊がありまして、「混ざりにくい」というのが正確な表現です。

何故、混ざらないかはまたおいおい。

さて、水と分離した精油はほんの微量ながら水が混入しています。混入具合によっては目でよくよく見るとわずかな泡のように見えることもありますし、目に見えないレベルのものもあります。

さて、ここで登場するのが脱水材です。

脱水材をどのように使用するかというと、これも様々なやり方があります。

アロマセレクトでは、脱水材を精油の中に直接、混入します。

脱水材を入れて混ぜて数時間以上置いておくことで、水が無くなります。

水はどこへいくのでしょうか? 脱水材が水分を吸い取ってしまうのです。

脱水材は水分を吸着しますが精油に溶け込むことはありません。

脱水材にも様々な種類がありますが、アロマセレクトでは「硫酸ナトリウム」という物質を使っています。

さらさらした白い粉です。

え?硫酸?と思うかもしれませんが、触っても大丈夫です。名前は物騒ですが硫酸ではありませんので、人体に対しては非常に安全な物質です。ニュアンス的にはお塩みたいな感じです。(見た目も粒の小さいサラサラしたお塩みたいな感じです。)

どれくらい安全かと言いますと、温泉の成分としてもよく含まれています。

ちょっと脱線してしまいましたが、硫酸ナトリウムが水分を吸収すると、固まってしまいます。脱水材を精油に混入し、時間経過したのちに、サラサラしている成分が残っていたら脱水完了です。

全て固まってしまっていたら、まだ水分が残っている可能性があるので、さらに脱水材を投入します。

脱水が完了したら、最終的に水を吸着した脱水材を取り除かなくてはなりません。

理科の実験で記憶にありますでしょうか?ここで役にたつのが「ろ過」です。

 

ろ過

「精油+脱水材」をろ過

 

小学生や中学生の頃に、「ろ過」なんてなんかの役にたつの?と思っていた人はいませんか?

こんなところでも役にたつのです。ろ過が下手くそな人ですと、精油をこぼしてしまう人もいます。

私?手前みそですが、私は上手ですよ。手にも服にも精油がつかないように綺麗にろ過作業を遂行できます。

こうして脱水した精油が商品として瓶詰されていくのです。

脱水したかどうかで、違いは一目瞭然です。

脱水をしていない精油は一晩置いておくと、一部の水が精油から分離して容器の底に水の粒が確認できるようになります。

(いずれ写真も掲載しますね。)

脱水後の精油は1か月置いておいても、水の粒は目で確認できません。

そうして純粋な精油を取り出すことができるのです。

最後にもう一つ脱線のお話をしておきます。

脱水材にはいくつか種類がありますが、有機物質の世界でよく使われるものは硫酸ナトリウムと硫酸マグネシウムです。

それぞれ特徴があります。

硫酸マグネシウムは硫酸ナトリウムよりも脱水のスピードは速いですが、一方で脱水量は硫酸ナトリウムの方が優れています。

しっかり脱水することを目的としているのでスピードよりも脱水量を重視して硫酸ナトリウムを使用しているのです。

精油を作るということでは、水蒸気蒸留だったり圧搾法だったり、抽出の手法がよく紹介されていますが、抽出した後の処理があってこそ、製品として販売できるのです。

さて、硫酸ナトリウムの話をしたところで、近くの温泉にでもいくとしましょうか。

 

☆本日のマメ知識

硫酸ナトリウムの化学式はNa2SO4(エヌエーツー・エスオーフォー)

 

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