アロマセレクト ブログ

アロマセレクトのノウハウ・・・かもしれない。水と精油のお話
更新日 2016/3/1(火)

ご無沙汰してしまいました。坂本です。
上市の冬が寒くて冬眠していたわけではありません。
3月で春になったから目覚めたというわけでもありません。

 

 

とりとめのない映像です。
この先に何かあるわけでもありません。
雪国など寒い地域にお住まいの方は経験があるかもしれませんが、冬場は配管が凍ってしまうことがあります。
上市の工場も気温が下がる時は配管内の水が凍ってしまいます。
抽出を始めた1年目の冬(つまるところちょうど1年くらい前)に失敗してしまいました。
朝を迎え、さて抽出機に水を入れようとしたら、何と蛇口から水が出てこない!
使用している水は地下水なので凍らないのですが配管内は別物です。
建物の周囲に巡らせた配管内の水が凍ってしまっていたのです。
一度凍ってしまうとなかなか解けてくれません。お湯を沸かして配管にかけて温めようかとかいろいろ考えますが、配管も長いのでやめました。
その日は来客があるわけでもない、工場見学会を行うでもない日でしたので、自然に解けるのを待つことにしました(というよりも抽出作業を諦めました)。
水は氷になると体積が増えるのです。それで配管が割れてしまうこともあるそうです。まだ見たことはありませんが。
冷凍庫にビールとか入れておくと瓶が割れてしまうというのはよく聞く話ですね。

 

さて、失敗は成功のもと!
これを機に冬場は水を少し出しっぱなしにしてから工場を後にするようにしています。
おかげさまで、今シーズンは抽出しようとしたときに水が出ない!という事態には陥ってはおりません。

 

実際は映像よりも、もう少し蛇口を絞っても良いですね。ちょっと出し過ぎですね。ちょろちょろと出てれば大丈夫です。
私も富山生まれとはいえ、育ちが愛媛ですので、どうしても温暖な気候の生活が体に染みついてしまっているのですね。

 

なんだかただの失敗談のように記載してしまいましたが、上市で工場を営む上での貴重なノウハウです。
失敗を繰り返さないように気を付けたいと思います。

 

さて、まだ終わりませんよ。冬眠から覚めて元気いっぱいですから。
水にまつわるもう一つのノウハウです。

アロマセレクトで力を入れて抽出しているクロモジの話題。せっかくなので水との関係をお話したいと思います。
クロモジの主成分はリナロールという物質で、精油の中で約50%を占めます。
精油を使用されている方の多くが成分について深く学んでいますね。
成分分析に使用している機械が「ガスクロ」であるということを多くの方が知っています。
その結果、リナロールが50%含まれていることが分かる、ということになります。
ところで50%って何が50%なんでしょうか・・・?
重量で50%? それとも体積で50%?
正確とは言いませんが、およそ分子の数が50%だと思っていただければと思います。

ここで問題、リナロールは次の3つの物質のうちどれでしょうか。

 

成分1

成分1

成分2

成分2

成分03

成分03

 

リナロールもずいぶんと有名になりましたのでご存知の方も多いかと思います。

一番上の成分01がリナロールですね。

ちなみに真ん中はα-ピネン、一番下はリモネンです。

全てクロモジに含まれています。

他にも1,8-シネオールなんていうのも含まれています。

クロモジの精油をどんどんどんどんと拡大していくと、分子が見えてくるわけです。

で、分子が1個、2個、3個、・・・と数えていくと全部の個数の中の半分ほどがリナロールというわけです。

通称リナロールですが、化学の命名法に従うと「3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール」となりますね。

声に出して言ってみましょうか。

クロモジの主成分は「3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール」。

なんだか天然のありがたみが薄れてしまいます・・・やっぱりリナロールでいきましょう。
まとめますと、クロモジ精油の中から分子100個を取り出してみたところ50個がリナロールでした、っていう感じです。

 

ここでリナロールの性質。

25℃(室温)において1リットルの水に約1.7mlのリナロールが溶け込みます。
お、やっと水が出てきました。

1回の抽出で2リットルほどのフローラルウォーターが取れますが、つまるところ3.4mlほどのリナロールが溶け込んでいる??? 20mlしか精油が取れないのに、2リットルの水に3.4mlものリナロールが溶け込んじゃってるかもしれないのです。

クロモジ精油全体では5mlくらい溶け込んでるかもしれませんね。

これはおおごと。

ところが水に溶ける量というのは一般的に温度が低いほど少なくなる傾向にあります(ほとんど変わらない場合もありますが)。

つまり抽出して出てきた液体部分の温度を低くすれば、水に溶け込む量を少なくすることができるかもしれないのです。

アロマセレクトのノウハウその1
なるべく寒い場所で作業をした方が抽出量が増える可能性が高いので上市で抽出を行っている。

アロマセレクトのノウハウその2
工場の冬は寒いため薪ストーブを入れているが、建物の中で抽出機からもっとも遠い場所に薪ストーブを設置し、なるべく装置周りを寒く保って収量を確保している。

 

水に溶け込む量を少なくするために、こんな工夫をしているのです!と言いたいところですが、当然そんなわけはありません。
上市の樹木を使うから上市に工場を設置していますし、建物の構造上、薪ストーブの設置場所がたまたま蒸留機から一番遠い場所になっただけのことです。

 

クロモジの抽出については、収量が多いこともあれば少ないこともあります。

私は「クロモジさんの機嫌の良しあし」なんて言っていますが、当然、その時の植生にも左右されることでしょうが、抽出時の周囲の温度や湿度環境にも左右されているかもしれませんね。

けど最後にもう一言。本当に水にそんなにもリナロールって溶けるのですかね?
水に精油を1滴垂らしても溶け込むというよりも、水の上に浮いてる感じがしますけどね。。。かき混ぜたら溶けるのかな?

以上、水にまつわる「工場とクロモジ精油」のお話でした。

おまけ映像。。。


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